こんにちは。ビジョナリーパートナーの和仁達也です。
前回の続きです。(開業したドクター10名との対談内容をシェアしています)
院長とドクターの間に横たわる目に見えないカベについて、話をしています。
今回対談しているみなさんは私達ビジョナリープラネットが主宰しているデンタルマネジメント・パートナーズ・クラブ(以下DMPC)に参加して、毎月前向きな仲間達と勉強されてきました。その中でも、わたしがお伝えしている「ぜひスタッフも一緒に同伴して、共通言語をつくっていってください」というメッセージを受け止めて、ちゃんとスタッフを連れてこられますよね。それは、なぜですか?
ドクター「自分が考えているビジョンとかミッションの話をスタッフにします。こういういうふうな方向性でこれからやっていきたい、だから一緒にそれを知識として共有していきたいので、こういう場があるから一緒に参加して欲しいと言いました。それが嫌な人はみんな辞めていった、そういうことですね。いわゆる自分の方向性をはっきりスタッフに示したということです。それに合った人だけが残りました。」
その残ったスタッフさんは何年ぐらい勤めてみえるんですか。
ドクター「2年ですね。」
2年勤めて、やはり院長の考えを一番理解してくれていた方ですか。
ドクター「まあ、そうですね。でも、これまではそこまでしっかりと聞いたことがなかったのです。だから、みんな辞めてしまうかなとも思ったんですけれど。」
そのスタッフはなぜ残ったのだと思いますか?院長としては、かなり厳しいことを言ったわけですよね。この方針でなければうちは要らないよ、ぐらいのことを言われたわけでしょう。それでも残ったということは、何か惹きつけるものがあったと思うのですが。
ドクター「彼女は以前はいわゆる流れ作業で患者さんを流していくような診療所で勤めていて、そこを辞めて、うちに来たんですね。だから、しっかり一人一人の患者さんを大事に見ていくということをしたいから、というのがうちに残った最大の理由だと思います。もっとも、なぜ残ったかと直接本人からは聞いていないので想像ですが。」
そういう考え方が、彼女が求めたものと、こちらが打ち出した考え方が合っていたのですね。以前はその考え方をそれほど強くは打ち出していなかったわけですよね。
ドクター「そうですね。私自身も、ビジョンや理念をきちんと掲げて、ということの重要性というのが全く知識としてなかったですから。だから、『なんとなく自分が進んでいけば、あとはそれを見てスタッフが付いてくるだろう』というふうにしか思っていませんでした。その辺がだんだんこういう勉強会に参加して自分自身で見えてきたのでしょうね。以前はそうやって言ってしまうと、みんな辞めてしまうんじゃないか、とそれがすごく怖かったんです。」
医院のビジョンや理念をきちんと言うとスタッフが辞めてしまうんじゃないか、というのは、それはなぜそう思ったんでしょうか。
ドクター「それまでもスタッフとの間で、かなりズレがあったわけです。それが『自分が言っていることが十分相手に伝わらないんじゃないか』とか、『分かってもらえないんじゃないか』という不安につながりました。結果として今までそのようにやってきて、次々とスタッフが辞めていったわけです。だから、今度もやっぱりそういうふうになるかもしれない。今までそれがすごく怖くて、自分が自分の思ったことをスタッフに言えなくなって、それで自分自身で、すごく辛くて。それでもなんとか歯を食いしばってやってきた。そんな感じです。
ただ、そこで考えてみたんです。そして、これまで通りの医院で今後もずっとやっていくとしたら、それは患者さんを不幸にするということに気づきました。『患者さんのことを一番大事に思えば、やっぱり言うべきことはきっちり言っておかなければいけないだろう。それでもしスタッフがいなくなったら、それはそれでしょうがない。また次、1から始めるしかないな。』と腹をくくりました。」
なるほど。そこで思いきってスタッフに医院の目指す方針を話してみたら、以前とは違って、スタッフがちゃんと受け止めてくれたわけですね。その違いはいったい何なのか、次回引き続きそのお話を聞いてみましょう。 |
<プロフィール>

ビジョナリーパートナー
和仁達也
(株)ビジョナリープラネット代表取締役。さらに(株)ワニマネジメントコンサルティング代表とユメオカLLP会長も務める。歯科医院や中小企業のコンサルティングのほか、会計事務所が顧問先とパートナーシップを築く仕組みづくりを支援している。著書に「脱★ドンブリ経営」「逆ザヤ社員が稼げる社員に変わる法」(共にダイヤモンド社)「キャッシュフロー経営って?」(デンタルダイヤモンド社)ほか多数。
和仁達也 公式ホームページ
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