院長のモチベーションアップはいかに行うか? その3
株式会社ビジョナリープラネット代表 ビジョナリーパートナー 和仁達也


前回の続きです。(開業したドクター10名との対談内容をシェアしています)

前回までの話の流れを総括すると、やはり院長のモチベーションを高める要因というのは、人と人とのコミュニケーションを通して得られる感謝と感動というところに集約されるのでしょうか。

ドクター「確かにそういう人間的な付き合いの中から生まれるものも非常に大きいのですが、もう一つあります。それは自分のなかで、今年はこれをやろうとテーマを決めるのです。そして、それを実現したときに充実感や達成感をかみ締めて、また意欲が沸いてきます。海外研修に今年は1回行こうとか、今年は総義歯やろうとか、そういうような自分のなかの大きなテーマを持って、それを1年間でやりとげる。その結果、新しい技術や知識を増やしていく。そこに達成感みたいなものがあります。
    
またそれを、ただ知識として持つだけではなくて、患者さんの診療に活かしていけることが嬉しいですね。患者さんに対する自分の治療レベルが、更にもうワンランクアップする。そういうところで、患者さんにもそれが還元できれば一番達成感もあるし、自分自身の自己実現につながっているという実感が湧くのです。」


患者さんへの還元と自分のスキルアップの両方がかみ合うことで自己実現につながる達成感が得られる、それが院長のモチベーションを高めてくれるということですね。

ドクター「そうですね。患者さんとの関係だけを追求していくと、充分ではないかも知れません。と言うのは、必ずしも我々の仕事というのは100%ではないのです。絶対100%の成功ということはなくて、やはり不幸ながら、うまくいかないこともあるのです。そうすると常に100%の成功を目指していると、いったんそれがうまくいかなくなったときに、本当はその仕事がダメだというだけのことなんだけど、それが拡大化して「僕はダメなんだ」と自分のアイデンティティの否定につながってしまうところがあるのです。

人間性と技術はあくまで別モノであると、自分のなかで区別できればいいのですが、「仕事を失敗した=自分がダメ」ということで自己嫌悪に陥ってしまう場合があります。モチベーションを高める、ということに関連して、心の問題をいかに解決していくか、という点で、そのあたりも自分の中でうまく対処できればいいなと思っています。」


全くそうですよね。お話を聞いて思ったのは、たぶんこのやりがいを見いだして、楽しみも見いだすというのは、何かそういう欲しい感情があるわけですよね。達成感や感謝、あるいは感動とか。

それをどういうふうに得られるかというと、人と人とのコミュニケーションがあったときに感謝の言葉とか感動があったり、あるいはそういう目標を達成したぞというのが実感できたときに達成感が得られますよね。結構そこに集約されてくるのでしょうか。
<プロフィール>

ビジョナリーパートナー
和仁達也
(株)ビジョナリープラネット代表取締役。さらに(株)ワニマネジメントコンサルティング代表とユメオカLLP会長も務める。歯科医院や中小企業のコンサルティングのほか、会計事務所が顧問先とパートナーシップを築く仕組みづくりを支援している。著書に「脱★ドンブリ経営」「逆ザヤ社員が稼げる社員に変わる法」(共にダイヤモンド社)「キャッシュフロー経営って?」(デンタルダイヤモンド社)ほか多数。

和仁達也 公式ホームページ
http://www.wani-mc.com/