今回からは、10名のドクターとの対談形式でお話を進めていきます。彼らは当社ビジョナリープラネットが以前主宰していたDMPC(デンタルマネジメント・パートナーズ・クラブ)の会員で、キャッシュフロー経営やビジョン策定などのマネジメントを医院に導入し始めた方達です。
これは、以前デンタルダイヤモンド社から「ドクタースタッフ」という本を出版する際に収録した内容です。彼らの生の声が、これから開業を目指すあなたのヒントになればと思います。
まず今回から4回に渡って、「院長のモチベーションアップはいかに行うか?」をテーマに話し合っていきます。
院長のモチベーションアップはいかに行うか?
さて、日頃ドクターの相談に乗っているときに感じるのは、多くの方が様々な怒りや不満を抱えて日々仕事をしているのだなあ、ということです。何に対しての怒りや不満かというと代表的なところでは
「1.時代に合わない保険制度を押しつける国」
「2.(開業したら必ず必要なのに)経営に関する教育を全くしない歯科大学」
「3.医院のためではなく自社の存続のために高額な機材を売りつけるディーラーや
メーカー」
あるいは、
「4.数字について何のアドバイスもしない顧問税理士」
そして
「5.何回言っても分かってくれないスタッフ」
に対して怒りが不満がある、という声が多いです。
さらに、少数派かも知れませんが、中には
「6.そういうことに振り回されている自分自身」
に対して怒りを感じておられる場合もあるようです。
それらを「ナニクソ!」と発奮する方向につなげられる人は良いのですが、ただ不平不満を周りに言うだけで自分は変わろうとしない人もいるような気がします。
つまり、他にやるべき課題がいっぱいあるのに、そちらに目を向けず、業界や周りのことばかりを攻めている方がいます。
そうすることで、なんだか自分が正当化されるという安心感が得られるのかも知れません。これはぼくの錯覚かもしれませんが。
つまり2タイプいて、本当に歯科業界全体を考えて問題提起している人もいれば、業界に対する不満を言いながら、自分はやるべきことをやらず、どんぶり経営でやっている人もいます。どちらかというと、後者の割合の方が多いのではないでしょうか。
確かに周りを変えていくことも大切ですが、自分の医院の経営もままならないうちから、国に不満ばかり言っていても発展がないですよね。まずは自分の家族、医院、スタッフをきっちり守っていく必要があると思うのです。
ただ、その前提がある上での話ですが、自分の医院のことばかり考えていれば良いのかというと、やはり業界が尻すぼみになれば、自院の発展も困難になってしまいます。
よく例を出すのは、タイタニック号が沈むのが分かっていて、この船の上でいくら「オレは幸せになるんだ」と言っていても、海の真ん中で船が沈んでしまったらどうしようもないですよね。だから業界全体がタイタニック号とすると、タイタニック号に穴が開かないようにどうすれば良いのか、考えないといけませんよね。
そういう怒りもバネにして、ある時期まではモチベーションにしてしまう人もいます。しかし、そこそこのレベルまで行くと、「まあ食べていけるじゃないか、資金繰りもそう苦しくないし。」ということで気が抜ける人もいるようです。でも独立したときは、もっといろいろ志もあって、ここまで行くんだという夢とやる気があったと思うのです。そのモチベーションをどうやって維持するのか。
そういう意味で、そこそこのレベルで満足したり、安住しないようにするには何を楽しみに、いったい何をやりがいにしていけばいいのかという意見をぜひ皆さんからお聞きしたいと思っているのです。
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<プロフィール>

ビジョナリーパートナー
和仁達也
(株)ビジョナリープラネット代表取締役。さらに(株)ワニマネジメントコンサルティング代表とユメオカLLP会長も務める。歯科医院や中小企業のコンサルティングのほか、会計事務所が顧問先とパートナーシップを築く仕組みづくりを支援している。著書に「脱★ドンブリ経営」「逆ザヤ社員が稼げる社員に変わる法」(共にダイヤモンド社)「キャッシュフロー経営って?」(デンタルダイヤモンド社)ほか多数。
和仁達也 公式ホームページ
http://www.wani-mc.com/ |