前回までに、医院の利益のうち、一部は税金として支払われ、また減価償却費の繰り戻しによって、利益以上に手元にお金が残ることがある、という話をしましたね。
つまり、「税引き後の利益」と「減価償却費」の合計額が、「本業によるキャッシュフロー(お金の入り)」となります。
なぜ、「本業による」と前置きしたかというと、本業以外の収入、すなわち「借金をして入ってきたお金」や「定期積立金を解約して入ってきたお金」「中古の車を下取りで売り払って入ってきたお金」などは含まれないからです。あくまで、本業の医療活動によって得た収入によるキャッシュフローを表しています。

歯科医院経営における構造的な問題の1つは借金が大きいことです。これは、開業時に設備投資にお金を掛けすぎると必然的に生じることです。設備投資については後ほど触れますが、右肩上がりの時代ならともかく、今は小さく始めて大きく育てる戦略の方が有利と言えます。
本業での儲けから税金を払い、そこから銀行への借金の元本の返済をし、さらに設備投資をした上で、さらに残ったお金が来年に繰越できる資金となります。
「ちょっと基本的な質問をしたいんですけど・・・」
どうぞ。
「借金は、税金を払った後にしか払えないんですか?経費と同じように考えていたんですが。」
いい質問ですねえ。実はそういう誤解をしている人は決して少なくありません。
なぜなら、多くの院長は経費と経費以外の支出の違いを明確に教わる場がありません。しかも、借金の返済も毎月一定の金額を支払っているので、言葉の響きとしても「固定費」と言いたくなるものだからです。
この質問の答えは次回ゆっくりと行いましょう。
では、また!
【和仁からのお知らせ】
今回からのお話は、拙著「キャッシュフロー経営って?」(デンタルダイヤモンド社)の中でお話している、「お金の流れの全体図」を中心に進めていきます。このコラムだけでも理解できるよう、噛み砕いてお話ししていきますが、まえもって予習をされたい方、もっと早く先を知りたい方には、こちらをお読みになることをお勧めします。仙台の実在の歯科院長とわたしが二人三脚で取り組んだ実践ノウハウを、ドキュメントタッチで紹介しています。
「キャッシュフロー経営って?ドクターをお金の悩みから解放する 」
和仁 達也 (著), 原 正幸 (著) |
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ビジョナリーパートナー
和仁達也
(株)ビジョナリープラネット代表取締役。さらに(株)ワニマネジメントコンサルティング代表とユメオカLLP会長も務める。歯科医院や中小企業のコンサルティングのほか、会計事務所が顧問先とパートナーシップを築く仕組みづくりを支援している。著書に「脱★ドンブリ経営」「逆ザヤ社員が稼げる社員に変わる法」(共にダイヤモンド社)「キャッシュフロー経営って?」(デンタルダイヤモンド社)ほか多数。
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