こんにちは。ビジョナリーパートナーの和仁達也です。
今回は、固定費のうち半分程度を占める【人件費】について考えてみましょう。

ここで言う【人件費】には、院長先生の生活費も含めて考えます。つまり、院長の生活費、スタッフの給料やボーナス、福利厚生費、法定福利費、退職金など、人に関する費用全般を【人件費】といいます。おそらく大抵の場合、歯科医院の固定費の半分以上は【人件費】になると思います。
ところで、この【人件費】について、ある重要な指標があるので、これは是非覚えておかれると良いでしょう。それは、「粗利に対する【人件費】の割合」です。この指標のことを何と言うか知っていますか?
ヒントは、「労働に対して分配する比率のこと」です。
「そのまま、“労働分配率”ですか?」
その通り。医院に実質的に入ってくる収入、すなわち粗利のうち、労働に対してどれだけ分配しているかを示す指標を【労働分配率】と言います。
上の図では、粗利80に対して人件費40なので、50%ですね。この比率が低ければ低いほど、医院としては生産性が高い(つまり、少ない人件費で多くの粗利を生み出している)と言えます。
ただ、これが20%とか10%みたいに極端に低いと、それはまた問題です。それは、スタッフに働かせすぎじゃないか、相当ムリさせているんじゃないかと振り返ってみましょう。もう少しスタッフに分配してあげるか、人手を増やしても良いですよね。
労働分配率の適正値は、医院の規模や借入の返済額などによって、当然違います。よって、労働分配率には正解というか、このパーセンテージでなければならない、という答えはありません。ただ、概算で目安を言うと、40%なら優良、50%台ならまあまあ良し、60%を超えると利益が出にくい収支構造と言えます。
さて、この図では売上高から変動費や固定費が差し引かれ、利益10が残りました。この利益10は、そのまま医院の預金残高に上乗せされると思いますか?それとも、他にもお金の支出があるでしょうか?
「何かあるような気がします。でも、変動費も固定費も全て出しましたよねえ?」
その通りです。つまり、経費と見なさない支出があるか、ないか、ということですね。
この続きはまた次回にしましょう。
では、また!
【和仁からのお知らせ】
今回からのお話は、拙著「キャッシュフロー経営って?」(デンタルダイヤモンド社)の中でお話している、「お金の流れの全体図」を中心に進めていきます。このコラムだけでも理解できるよう、噛み砕いてお話ししていきますが、まえもって予習をされたい方、もっと早く先を知りたい方には、こちらをお読みになることをお勧めします。仙台の実在の歯科院長とわたしが二人三脚で取り組んだ実践ノウハウを、ドキュメントタッチで紹介しています。
「キャッシュフロー経営って?ドクターをお金の悩みから解放する 」
和仁 達也 (著), 原 正幸 (著) |
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<プロフィール>

ビジョナリーパートナー
和仁達也
(株)ビジョナリープラネット代表取締役。さらに(株)ワニマネジメントコンサルティング代表とユメオカLLP会長も務める。歯科医院や中小企業のコンサルティングのほか、会計事務所が顧問先とパートナーシップを築く仕組みづくりを支援している。著書に「脱★ドンブリ経営」「逆ザヤ社員が稼げる社員に変わる法」(共にダイヤモンド社)「キャッシュフロー経営って?」(デンタルダイヤモンド社)ほか多数。
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