人は、だれしも、自分以外のだれかから、評価されたり、管理されたり、指示されたり、そういうことを好む人は少ないと思います。独立するまでは、必ず自分の上位者がいて、あれこれと管理されてきました。そういう状況がいやだから、開業独立するんだ、と言われる先生も多いと思います。
そうして独立して、しばらくすると、不可思議な心持に直面します。事業をおこなっていくうえで、先生に対しては、だれも物申すような人はいません。多少、手を抜こうが、さぼろうが、先生が叱責されるようなことはないのです。最初は、こういう状況が心地よく、やっぱり独立開業って、いいもんだ、とつくづく実感していました。でも、さらにこの状況が続いていくと、とても不安になっていくのです。これは、事業がうまくいっていても、いってなくても同じです。「だれか、自分を管理してほしい。正直に何か言ってほしい。」という心境になってくるようなのです。しかし、本音はそうでも、実際にだれかが、そうしようとすると、結局聴く耳は持たない……そういうことも結構多かったりします。
こういうとき、唯一、正直にありのままに、語りかけてくれて、しかもそれを自分が素直に受け入れ、反省させてくれるのは、この自分でつくった「計画」なのです。数字は、ありのままの姿を語り、あるべき姿とのギャップを指摘してくれます。計画と現実は、ある意味容赦ないですが、それでも自分でつくったものだからこそ、素直になれるのです。
さらにもう一歩すすんで、計画をいっしょに働くスタッフとともにつくると、効果は倍増です。スタッフにも同じ状況があらわれるからです。ある経営者の方が言われるには、「人はいわれたことはやらない。自分で考えたことだけをやる。」のだそうです。なのでできるだけ多くのスタッフ参加のもと、自分自身をあるときは褒めてくれ、あるときは叱咤激励してくれる、そんな事業計画をつくっていきたいものです。 |
<プロフィール>

株式会社ビジョナリープラネット取締役 税理士
経営の手段であるお金の流れを明確にし、脱どんぶり経営をしたいと思っているプラネットユーザーに「キャッシュフロー丸かじりレポート」を提供している。毎年数回開催するキャッシュフロー丸かじりセミナーで、個別の経営相談、税務相談も実施している。
橋本総合会計事務所
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