これは、以前不祥事で問題になったある代表者が、会見場で、開き直って、言い放った一言です。
実は、この問いは、事業者にとって、避けては通れない命題といえます。
通常、『儲ける』というと、何か、後ろめたいような、そんなニュアンスが日本人には、あります。
特に、医療の世界では、「医は、仁術。算術ではない。」ということが、昔から言われ、儲けることが悪のように、思われてきました。また、このことが、利益が確保できないと、それを正当化する理由にもなってきました。
しかしながら、事業は、儲けなくてはなりません。儲ける、というと、語弊があるかもしれませんが、事業は、利益を出し続ける必要があるのです。なぜなら、必要とされる事業ほど、継続しなければいけないからです。継続するには、利益が必ず必要になってきます。
以前、あるセミナーで、企業指導で有名な講師の方が、マスコミのインタビューでのできごとを語ってくれました。
マスコミの記者から、「利益率の高い企業の特徴を挙げてください。」という質問に、「なぜ、儲けなくてはならないのか。この問いに明確な回答ができることです。」と答えたそうです。
利益率を高めようと思えば、代表者が自分ひとりだけで、頑張ってみても、無理な話で、その企業に属するすべての社員が、同じように、「なぜ、儲けなくては、ならないのか。」に明確な回答をもっている必要があります。これがなければ、職場で、経営者と社員のあいだで、『温度差』が生まれてしまいます。
温度差があると、どれだけミーティングで、経営者が「無駄な経費を使うな」「業務の効率を高めなさい。」「収入アップのために何をすべきか。」を熱っぽく語っても、残念ながら、社員には届きません。
経営者が、社員に対して、自分の利益や、社会的な名誉欲からだけではなく、儲けなければならないのは、なぜなのかを、明らかにし、それが社員全員の利益につながっていく、という共感を得られる状況になってはじめて、数値管理や業務改善へのとりくみが、できるようになってきます。
その理由が、とってつけではなく、経営者が本心からそう思えるほど、昇華されたものならば、必ず周りを納得させるものになるでしょう。以前の首相が、選挙のときに「郵政民営化のためなら、殺されてもいい。」と訴えかけ、この熱意に感銘を受けられたかたは、多かったのではないでしょうか。
開業する前に、本心から、そう思える、事業の原点を、今一度、考えてみると、また新たなパワーがうまれるくるかもしれません。 |
<プロフィール>

株式会社ビジョナリープラネット取締役 税理士
経営の手段であるお金の流れを明確にし、脱どんぶり経営をしたいと思っているプラネットユーザーに「キャッシュフロー丸かじりレポート」を提供している。毎年数回開催するキャッシュフロー丸かじりセミナーで、個別の経営相談、税務相談も実施している。
橋本総合会計事務所
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